鮮やかな紫の色素が活性酸素の働きを抑制
焼き物、煮物、田楽、漬物などと豊富なバリエーションで食卓を彩るナス。原産地はインドで、日本には8世紀ごろ、中国から伝わりました。栽培の歴史は長く、暑い時期に育つナスを寒い時期でも食べられるよう、江戸時代からすでに促成栽培がはじまっていたと言われています。
成分は水分が約93%を占めており、ビタミン、ミネラル類はほとんど含みませんが、血圧を下げる効果ののあるカリウム、肝臓の働きを良くするコリンなども含有されています。ちなみに「なす紺」と呼ばれる紫紺の皮に含まれる色素成分は、ナス人というポリフェノールの一種です。抗酸化作用があるため活性酸素の働きを抑制してくれ、動脈硬化や老化の防止などに効果が期待できます。
中長ナスが一般的ですが、長さ20cmほどある長ナスやあまりかの品種に改良を加えた米(べい)ナス、水分が多く甘みのある水ナス、長さ40cm以上もある大長(おおなが)ナスの「マチア」など、特徴の異なる100種類以上の品種があります。