疾病予防効果が満載で、葉も捨てずに利用できる野菜
ニンジンはアフガニスタンの北部が原産地です。10世紀ごろに西ルートから伝わったヨーロッパ型と、シルクロードを経て東に伝わったアジア型に大別されます。日本へは江戸時代初期に中国からアジア型が江戸時代後期にはヨーロッパ型が長崎に渡来しました。明治以降に普及、ヨーロッパ型が主流となりました。アジア型は栽培しにくいこともあり、現在では関西で金時人参(京人参)が出回っているのみです。
現在流通している品種はオレンジや紅色が主流ですが、原産国では白や黄色、赤紫や黒紫など様々で、最近では日本でも栽培され出回ってきています。
栄養としては、抗酸化作用のあるカロテンを豊富に含み、ガンや動脈硬化、心臓病などの疾病予防に注目されます。さらに、ビタミンCやカリウム、カルシウムも多く含まれています。しかし、根にはビタミンCを分解してしまう働きのあるアスコルビナーゼという酵素が含まれているので、生食は避けるか、酵素の働きを止める作用のある、酸のあるものと一緒に食べるようにしましょう。