漢方薬の原料としても有名な野菜。食べるのは日本人だけ
ゴボウは地中海の沿岸部から西アジアやシベリア、中国などに広く分布しています。平安時代の書物によると、ゴボウが中国から日本へ伝わったという記載が残されています。ゴボウは食物繊維を豊富に含んでおり、解毒や解熱効果、また咳を沈める効果があるとして中国では古来より薬の原材料として重宝されていますが、食用野菜とするのは日本のみです。日本では、独特の風味や歯ごたえが好まれており、その他にも肉や魚などの臭みをとる効果があると知られています。
ゴボウは長根種と短根種の2つの品種があり、長根種には滝野川や渡邊早生、中の宮、砂川、短根種には大浦や萩などのいったものがあります。また、京野菜として知名度の高い堀川ゴボウは、長根種の滝野川ゴボウを成長過程で一度引き抜き、再度植え直すという特殊な栽培方法を行っています。
ゴボウの栄養成分としては、炭水化物の一種であるイヌリンや繊維質のセルロース、リグニンが多くなっており、便通の改善や整腸作用、ガン予防などの効果もあります。また、腸内の悪玉菌を増殖させずに、善玉菌の増加させるといった効果もあります。